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職業としての「事業再生士」とは?業務内容や請負範囲について

「事業再生士」という職業は、一般的にあまり知られていないかもしれません。ここではその業務内容や請負範囲についても含め、職業としての「事業再生士」とはどのようなものなのか、質問への回答形式でお話いたします。

 

【目次】

  • 事業再生士とはどのような職業か
  • 事業再生士にはどんな人がなっているか
  • 事業再生士を目指したきっかけ

  • 事業再生士は普段どういう仕事をしているのか
  • 事業再生士は日々どのようにして腕を磨いているか
  • 
事業再生士にできることできないこと

 

事業再生士とはどのような職業か

事業再生士は、「企業再生請負人」や「ターンアラウンドマネージャー(会社の方向転換を指揮する人)」と呼ばれる存在です。認定事業再生士は会社や事業の再建、再生を行うプロフェッショナルであることを認められています。

鳥倉は一般社団法人日本ターンアラウンド・マネジメント協会(略称:日本TMA)による認定事業再生士(CTP)としての資格を取得しています。

資格試験の公式ホームページ

CTP資格者は、事業再生に関して、国際的に通用する高度な知識と経験を有するとの証明を受けています。CTP資格は、事業再生に必要かつ十分な知識と経験を有し、再生計画の策定および実行ができ、事業再生実務を行う上での高い職業倫理を有する人材として認められた人物が取得できるものです。CTP資格者はTurnaround Management Association(TMA)との協定により、米国CTP資格者に準じた業務基準、倫理規定および資格更新規定が適用されるものとして、米国でも資格者として扱われます。

会社の再建・事業再生では、会社に関するありとあらゆる事が再検討の対象となります。事業再生士はワンストップで事業再生に必要な施策を計画し、必要な人材を集めて実行できる専門家です。鳥倉は事業再生の中でも主となる財務に関するアドバイスを専門としております。その基盤の上で、財務、経理、人事、総務、営業と、事業再生が必要な会社のあらゆる事を、経営者及び会社の社員の皆様と見直していきます。

また必要に応じて、税理士・会計士・弁護士・社労士・司法書士・不動産鑑定士・中小企業診断士・宅建士などと連携します。そのため経営者の方が鳥倉に問題をお話しされることにより、必要な施策の提案を通じて鳥倉が対応できることは自ら解決し、他の士業が適切と判断した場合は人選しご紹介する事も致します。士業の方にもそれぞれ専門分野があります。弁護士にも、離婚問題、交通事故対応、企業法務等を専門として、破産や民事再生、会社更生など事業再生領域は得意でない人もいます。税理士会計士も、税務申告、監査、相続、税務調査対応等を専門として、事業再生については経験のない人もいます。そのような意味において、法的な独占業務で鳥倉に直接できない業務であっても、鳥倉が連携する事業再生の専門家である他の士業の方を経営者の方に紹介することには価値があります。

鳥倉は、事業再生士として常にネットワークを広げて顧客の要望に対応しています。そういった意味においても、会社の経営危機にあってはまず事業再生士にご相談される事をおすすめ致します。経営者の方が何件もの専門家に個別に相談する労力も費用も、明らかに削減できます。

無料相談フォームこちら

 事業再生士にはどんな人がなっているか

資格の難易度や取得条件もあり、CTP資格の取得者は他の資格も併せ持っている方が多いです。弁護士、会計士、税理士、中小企業診断士、社労士、不動産鑑定士、宅建士など、それぞれの資格を活かして事業再生を経験し、より深く事業再生を仕事にしようと決意された方が事業再生士を目指されるケースが目立ちます。

また、金融機関出身、コンサル出身、ファンド出身など金融実務に長けた方の取得も次に多いです。これは事業再生にファイナンスの知識が不可欠となる為であり、またファイナンスの実務に携わる方は仕事の上で、自然と事業再生に関与する(企業の存亡や再生が債権回収に直結する)ことが多い為でもあります。総じて、社会人として事業再生の現場に直面し、それぞれの課題認識の下、事業再生のプロフェッショナルを目指すという経歴の方がほとんどです。

鳥倉は、金融機関出身ではありますが、民事再生申請会社に入社して再生実務を現場で経験し、コンサル会社で実務経験の数を積んだという、比較的めずらしい経歴です。私としては、専門知識がないと会社は再生できないという現実に直面し、課題意識を持って勉強をしました。そのように強い動機がなければ事業再生士への合格は難しいと考えます。

事業再生士を目指したきっかけ

鳥倉が事業再生士を目指したのは、再生現場で当事者として感じた絶望感が原点となっています。

当時は法律会計の知識が無く、何が正しいのか、何をしなくてはならないのかがわかりませんでした。それがわからないままでは、再生の現場という現状を変える必要がある所では、多くの時間を浪費してしまいます。

また、専門家の先生は知識と経験を活かして問題を解決してくれますが、最後には「このような計画で通しておいたから、計画通りにやっておけばよい」という計画書を渡して現場を離れます。この計画により、裁判所が再生を認めたり、債権者が再生を認めてくれる為、大変ありがたい計画なのですが、その意味する所がわからなかったり、その計画を実現する方法は指導してくれませんでした。この通る計画と、現実との乖離に絶望を感じたのです。

それから私は現場で、この計画を実行するために暗中模索し、悪戦苦闘したのです。ここで私の人生が大きく狂いました。結果としては、時間が掛かったものの上手くいき、その点において専門家の先生には感謝すべきですが、いらぬ対立を生み出し、禍根を残すことになりました。多くの時間が掛かり、多くのものも失いました。

事業再生は、知識と経験、計画と実行がセットとならなければ上手くいかないし、一つでも何かが欠ければ失敗してしまい、人生を狂わせる可能性が大いにあります。事業再生は、人生の危機に出会うことがなければ経験することはありません。そのため、実際に危機に直面し、再生計画を策定し実行した人間はなかなかいません。経営者が一番辛いときに相談する相手は決して多くないのです。その相談相手の手助けが計画策定の支援だけだとしても、相談者は人生に光を見るかもしれません。しかし計画実行支援までをしてもらえれば勇気も出るし、難問解決により近づきます。鳥倉は事業再生士を目指した志を今も胸に、クライアントと向き合っています。

事業再生士は普段どういう仕事をしているのか

案件がどこから来るかによって、事業再生士に求められる依頼内容は変化します。

案件は、経営者、金融機関、顧問税理士、再生支援協議会などから来ることが多いです。日常から経営者に接している方、アドバイスをしている方が、自分の手に負えない案件や、より専門的に対応しなくてはいけない案件、時間的猶予が無くなった案件を事業再生士へ相談されます。

事業再生に直面する会社は資金繰りが悪化していますので、資金繰り改善から着手します。その為には、経営者、連帯保証人、従業員、役員、株主、債権者、取引先への説明を通じて協力を求める必要が生じます。経営改善計画や事業計画、デューデリジェンス資料の作成を通じて、説明説得納得意思決定が円滑になるようご支援します。それにおいては、資料や契約書の収集分析能力、関係当事者へのヒアリング能力、時系列で今後発生する問題を予測する能力が必要です。

また問題のある現場に入っていくのが仕事になりますので、現状を変える力も求められます。現場を変化させるためには、当事者の理解と納得がなくては前に進みません。意思決定権のある人物から、現場を回す従業員にまで現状を変えて貰うのが仕事です。その為の改革チームを作ったり、必要な会議を設定して運営したりもします。優先順位をつけ、課題の解決に繋がる人物に会いに行くのが普段の仕事です。

事業再生士は日々どのようにして腕を磨いているか

実務経験を日々積み重ねる以上に、事業再生の腕を磨く方法はありません。経営者の方が、「自分ではできない」「他の人の力を借りた方が良い」と決断した案件しか来ませんので、その難易度は高いです。各所で利害対立が起こっており、そこの交通整理を事業再生士が主体的にやっていく必要があります。

問題を見過ごさず切り込む力も必要です。問題は日々変化しますので、法律や働き方改革など時代が要請する変化、金融庁などの監督官庁の金融機関への監督方針の変更も影響を受けます。情報収集を怠らない努力は必須です。

また、クライアントに信頼され助言を求められるためには、自分の専門領域が必要です。相談相手として具体的な課題の解決を示し、実行しなければ信頼を得ることはできません。鳥倉の場合は、特に財務が専門領域です。

業種別の細かい知識については、業界の人にヒアリングをしたり、社長に教わったりもします。社長は確かに、経営自体には課題を抱えておられるかもしれませんが、業界知識は新鮮なものを豊富にお持ちの場合もあります。社長がお持ちの知識を実行可能な施策に落とし込むことで、事業再生が大きく前進することもあります。

そのようなケースでは、事業再生士として案件の現場を回しながら、走りながら学ぶという姿勢が必要です。場合によっては従業員や得意先にインタビューをする事もあります。常に、誰が経営改善の為に一番良い情報を持っているのかを見定めながら案件を進めることで、鳥倉は事業再生の腕を磨きます。

事業再生士にできることできないこと

法的な制約があることが、直接的にはできない業務です。これは例えば弁護士法に定める非弁活動、税理士法に定める税理士業務等です。具体的には、社長の代わりに鳥倉が代理人として直接一人で債権者等と交渉を行うのは法律違反になります。税務申告書を作成して税務申告を行うことも法律違反となります。

ただしそれらの業務が必要な場合は、状況に応じて該当の士業の方をご紹介し、円滑に課題が解決するようご支援を致します。課題を抽出するお手伝いを鳥倉が致しますので、他の士業の方に相談する時間の節約やコストの節約ができます。

法的な事情以外で事業再生士が最もできない事は、“決断“かと思います。経営者の方の決断に必要な情報、状況、環境を整える事を致しますが、最後は経営者の決断によります。決断による結果責任は常に経営者が負うためです。

時間的な制限、相反する価値観、金銭や資源の制約など経営者の方の決断が難しい状況にあるのが事業再生の現場です。経営者の方が事業の問題を口にすることすら悩まれるケースもあります。そのような状況に置かれた経営者の方のメンタル面の支援をする為、鳥倉は米国NLP協会認定のマスタープラクティショナーでもあり、カウンセリングやコーチング、セラピーへの理解を持っています。事業再生士の強みと弱みを理解した上で、更にそれを超えて経営者の方に寄り添うため鳥倉は日々研鑽しています。

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