とってもすっきりまとめられています。
「経営者保証に関するガイドライン」をご紹介する特設サイトを開設しました!ガイドラインの活用で個人保証なしの借入ができたり、
既存の個人保証契約を解除できる可能性があります。詳しくはこちら⇒http://hosyo.smrj.go.jp/
これに先立ち、既に私のTwitterで引用しましたが、
金融庁も、「経営者保証に関するガイドライン」の活用実績について統計を発表しております。
平成27年12月25日金融庁「経営者保証に関するガイドライン」の活用実績等についてhttp://ow.ly/WGxSW
平成27年4月から9月末までの実績発表。注目の保証債務整理を成立させた件数は107件!新規融資、良い与信先の保証解除等前向きの対応は218,124件!
なぜ、こんなにも盛んに「経営者保証に関するガイドライン」に取り組んでいるかご存知ですか?
アベノミクスの成長戦略の1つに開廃業率を10%にするとの目標があるからです。
『平成25年度年次経済財政報告』
企業の成長と衰退というダイナミズムが失われていると考えられる。実際、日本の開業率・廃業率は、アメリカに比べてかなり低く、企業の新陳代謝が活発でないことがうかがわれる(第2-1-9図)。日本では政策金融などによる公的介入が、非効率な企業の退出を妨げ産業構造の調整を遅らせた結果、廃業率が低くなって「過当競争」が生じているとの指摘もある15。我が国製造業においては、収益性の低い企業が退出し、収益性の高い企業が成長できるような競争環境を整え、市場を通じて企業の新陳代謝を高めていくことが求められているといえよう。
『「日本再興戦略」改訂 2014-未来への挑戦-平成 26 年6月 24 日 』
《KPI》「開業率が廃業率を上回る状態にし、米国・英国レベルの開・廃業 率 10%台(現状約5%)を目指す。」
経営者保証のガイドラインといういわば、
“企業経営に失敗した経営者の救済策”
と
“開廃業率”
をなぜ同時に論じるのかと思っている人も居るかも知れません。
起業に魅力が無くなった理由は様々あれど
最大の要因は、経営者リスクの高さだと私は考えます。
経営者リスクとはつまり、
“経営の失敗”が“経営者個人の人生の失敗(私財を失う)”に直結する、
連帯保証という制度の弊害です。
(中小企業が間接金融に依存するから連帯保証の弊害が出るのも確かです)
経営の失敗が人生のリスクにならないのであれば、
起業という人生、チャレンジがもっと容易になります。
廃業が恐くなくなれば、起業は増えます。
また、私が事業再生で経営者の人生の支援をするのは、
経営者のリスクテイカーとしての生き方は覚悟を決めた人にしかできないと信じているからです。
開業→廃業より、廃業→開業の方がこれからはもっと容易になると私は考えています。
廃業した責任の果たし方さえ明確になれば、
サラリーマンから起業するより、経営者が新たな会社を興す方が遙かに容易だからです。
廃業→開業が容易にならなければ、5%しかない開業率が倍になる訳ありません、
廃業数が増えるから開業数が増えるというのは、
経営者人材の活用という視点にフォーカスすれば自ずと明らかです。
再チャレンジを容認すれば、廃業数が即、開業数になり得ます。
(サラリーマンからのスモールビジネスや副業支援だけでは倍になりません)
(逆に経営者人材を、勤め人に戻すことも容易ではありません)
事業再生が延命に過ぎなくなっているという批判は、
その通りだと現場で感じています。
経営者ガイドラインの適用案件や、支援策が充実し、
廃業に躊躇わずに取り組める日はすぐそこに来ています。
事業再生では、廃業→開業の流れは頻出する再生支援策です。
“目に見えない倒産”、“行き倒れ型倒産”と言われる前の
事業再生を私は日々ご提案しております。