取引する金融機関に一堂に会していただき、一様の情報を開示するバンクミーティングは信頼醸成の為に必要なプロセスです。事業再生は会社としては再建に取り組むフェーズとして認識しますが、債権者にとっては債権回収フェーズとなり、両社の利益が大きく相反するタイミングです。各金融機関は疑心暗鬼となり、「会社うちの銀行にだけ隠し事があるのではないか 」・「メインバンクとだけ上手いことやっているのではないか」、といった誤解が生じやすいタイミングです。バンクミーティングはそのような誤解を解消し、会社と金融機関を再生へ向け、軌を一にする有意義な場です。私はできるかぎり事前にミーティングの内容を説明して回り、個別の金融機関により再建計画に反発があれば計画を修正するなど、バンクミーティングが円滑に取り運ぶよう、事前の準備も含めて最善を尽くします。バンクミーティングは、どのような企業規模でも複数行取引が原因として、再建策に総意が形成しにくい場合は実行するようにしています。
